食洗機を買った

食洗機は前から買おうと思っていたのだが、在宅勤務も長くなり、家で食事を作る機会が増えてきたので買った。導入までやったことを記しておく。まだ今日設置したところなので、食洗機買って良かったかどうかという判断はできていない。大変だったので設置できたことについての満足感はある。

食洗機の選定

我が家の台所はあまり広くない。シンクの奥がカウンターになっている構造なので、カウンターに乗せることもできなくはないが、あまりデカイものがカウンターに乗っていると圧迫感があるので避けたかった。したがって、実質的に利用可能なスペースは幅50cm、奥行き55cmのみであった。調理することを考えると、奥行きをあまり使うわけにはいかない。

部屋が賃貸ということもあり、当初は配管不要なタンクタイプのものを検討していた。最近このタイプのものは新しいものが続々と出てきており、いくつか選択肢があった。しかし、どれも奥行きをそれなりに要求されるため、このタイプは断念した。タンクがある以上やむを得ないのかもしれない。

腹をくくって分岐水栓を取り付けるということにしてしまえば選択肢は広がる。結局食洗機はパナソニックのものに決めた。

panasonic.jp

パナソニックのプチ食洗は奥行き30cmで設置でき、我が家のスペースでもある程度の余裕をもって設置ができる。手前にまな板も置ける。また、公式Webサイトの情報が手厚い。何としてでも設置させるという強い意志を感じる。

事前調査

分岐水栓を取り付けるためには水を止める必要がある。これが室内から簡単にできなければ面倒なので、まずここを確認した。シンク下に止水栓があり、比較的容易に水を止められることが分かった。

水が止められることが分かったので、次に必要なモノを確認した。まず分岐水栓が必要となるが、これはパナソニックのWebサイトから検索ができ、設置マニュアルもダウンロードできる。我が家の水栓の型番はKM346であり、対応する水栓はCB-SKE6であることが分かった。

また、取り付けにあたってはモーターレンチと水栓を押さえるための工具G26が必要ということも分かった(後にこれだけでは足りないことが分かる)。

発注

食洗機の選定と必要なものの洗い出しが終わったので、一通り注文。

食洗機と工具はamazonで買えた。後で洗剤も専用のものが必要ということに気付き、追加で注文した。今思うと、食洗機の発注は最後にしたほうが良かった。後述するが、分岐水栓が無事に取り付けられるとは限らないからだ。

分岐水栓はamazonに商品ページはあったものの、品切れ状態だったのでモノタロウで発注した。こういうときはモノタロウを探すとだいたいあるので助かる。ただ、発送まではある程度の時間を要した(amazonで入荷を待つよりはずっとマシだったが)。結局、5日ほど食洗機を眺める生活をした。

設置(1日目)

一通りモノが揃ったので、早速設置にとりかかる。分岐水栓の設置マニュアルに従って、止水栓を締め、レバーハンドルを取り外し、水栓自体が回らないようにG26で押さえながら、モーターレンチでカバーナットを回す…回らない。

どうやっても回らないので外し方が間違ってるのではと思ってネットで調べてみると、何年も経った水栓のカバーナットが固着して容易には外れなくなるというのはよくあることらしい。手元の工具だけではどうも無理な雰囲気がしていたので、固着したカバーナットを外したという報告を参考に次のものを追加発注した。

先に結論を言うとショックレスハンマーだけで良かった。

設置(2日目)

注文して翌日には全部揃うのはすごい。

まずゴムシートを水栓に巻いて、ウォーターポンププライヤーで回すというのをやってみた。だが回らなかった。全く回らない。モーターレンチ単体よりは力が入れやすいが、全体重をかけても回らない。勢いをつけてみても回らない。ショックレスハンマーで柄を叩いてみても回らなかった。1時間くらい格闘したが断念。食洗機は設置できないのではないかという不安が頭をよぎる。

次に再度モーターレンチをカバーナットにセットし、ショックレスハンマーで叩いてみた。結果、2回叩いただけで回った。拍子抜けもいいとこである。

やはり撃力がかからなければダメなようだ。ウォーターポンププライヤーを使うやり方は力はかけやすいが、ゴムシートを巻いていることもあり衝撃が分散してしまう。かといってゴムシートなしでは滑って力がかからない。おそらく固着が強くなければこの方法でもいけるのだろうが、撃力を素直に伝えられる方法を検討したほうが良さそうである。

カバーナットが外れてしまえば後はマニュアルに従って分岐水栓と食洗機を設置するだけで、何も難しいところはなく、水漏れ等もすることなく設置は完了した。

注意点と反省点

分岐水栓を利用するタイプの食洗機を設置する前にまず次の2点は確認しておく必要がある。

  • 設置スペースはあるか...設置後に調理スペースが確保できるか、配管は可能か、電源をどこからとるかなどを確認しておく。
  • 水を止められるか...特に集合住宅の場合は容易に止められるかどうか、事前に確認しておいたほうが良い。

次に、分岐水栓と食洗機を発注する前に、分岐水栓の設置に必要な操作(既存の水栓の取り外し)が可能かどうかを確認しておいたほうが良い。水栓の設置から年数が経過している場合、カバーナット等はおそらく固着してしまっているだろう。容易に取り外しができれば良いが、できない場合のほうが多いだろう。おそらく食洗機の設置にあたってはここが最も困難な作業となる。

食洗機はもとより、分岐水栓も安い商品ではない(1万円前後する)。一方でモーターレンチ、水栓固定用工具、ショックレスハンマーを全部買ったとしても5千円以内で済むし、水栓固定用工具以外は多少汎用性がある。水栓の固着があまりに強いと食洗機の設置を断念したい気持ちになってくる(なった)。したがって、設置を断念するかもしれないという可能性を念頭に置いて行動したほうが良い。

買ったもの a.k.a. アフィ置き場

  • 食洗機(パナソニック 食器洗い乾燥機(ホワイト)【食洗機】 Panasonic プチ食洗 NP-TCR4-W
    • 49,716円
    • 設置スペースだけで決めた。まだほとんど使ってないので使い勝手や洗浄能力はなんとも言えない。
  • 食洗機用洗剤(キュキュット 食器用洗剤 食洗機用 クエン酸オレンジオイル 本体 680g
    • 541円
    • 普段使っているのと同じブランドのものにしたが、食洗機についてきたサンプルがあり(3回分)、まだ使ってないのでなんとも言えない。
  • 分岐水栓
    • 8,679円
    • パナソニックのサイトとかで検索して必要なものを買う。結構高くておそらくどのメーカーでも1万円前後する。
  • モーターレンチ(スーパーツール(Supertool) モーターレンチ MF230
    • 1,436円
    • 専用工具があったが、専用工具のほうが高かったのでモーターレンチにした。
  • ショックレスハンマー(SK11 ショックレスハンマー 衝撃吸収 無反動 E-050
    • 2,105円
    • ショックレスハンマー、値段がピンキリだったので日和って中程度の価格のものを買ってしまったが、もっと安いやつで良かった気もする。
  • 水栓を固定する工具
    • 663円
    • カバーナットを取り外そうとすると水栓自体が回ってしまう場合、何らかの方法で水栓を固定する必要がある。メーカーや水栓によっては専用工具が用意されている場合があり、利用できるならそれを利用したほうが良い。我が家の水栓はKVK製で、分岐水栓の取り付けマニュアルにはG26という工具が利用可能と記載があったので購入(実際に購入したのはPG26という同等品)。うちのキッチンはいい感じの場所に突起があり、G26の柄を引っ掛けて水栓を完全に固定することができたが、場合によっては他にもクランプなどの工具が必要になるかもしれない。
  • ウォーターポンププライヤ
    • 1,769円
    • これは不要だった。
  • ゴムシート
    • 486円
    • これも不要だった。
  • パッキンセット
    • 498円
    • もしかすると要るかもと思って買ったが、不要だった。

コスト

前述の通り、利用に必要なもの(本体, 分岐水栓, 洗剤)で 58,936 円、取り付けに必要な工具(モーターレンチ、固定工具、ショックレスハンマー)で4,204円、その他不要だった工具類が2,753円かかった。合計で65,893円の出費となった。工具類は今から再度選ぶならショックレスハンマーを安いものにして3,000円以内にすると思う。

取り付けにかかった時間としては事前の調査が2日程度、分岐水栓取り付けのための格闘が4時間程度、分岐水栓取り付け後の設置は30分程度であった。もし今の経験をもって再度食洗機設置を行うとしたら1時間程度で終わらせられると思われる。